montokokoroの日記

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April

The Birthday の『April』を買った。その感想。

 

まず、存在が嬉しい。前作『月夜の残響』をライブ映像目当てに買った。その後、チバが食道ガンで活動休止して、去年の12月に死去したことが報じられた。それが最後のCDかと思った。そこに新作CD発売のニュース。生前レコーディングした分が今回の楽曲らしい。

当初のスケジュールでは2023年の4月に『April』、9月に『September』を発表する予定だったらしい。今回の『April』には他の曲があったかもしれないし、『September』は全部分からないままだ。しょうがない。

曲の前にまず、ジャケ写がかっこいい。表は空の写真。太陽と雲、1羽の鳥。裏は太陽の日が反射している海。

荒れている海岸をイメージした。海水浴客がいっぱいいるような晴れやかな砂浜のビーチじゃない。切り立った崖を、荒波が削るような海岸だ。突風が吹きつけ、雲は猛スピードで空を流れる。雲の合間から時々太陽が海を照らす。そこを1羽の鳥が空高く飛んでいるようだ。

 

曲は全部で3曲。全部YouTubeで聞ける。『I saw the light』はPVがかっこいい。

最初の曲は『サイダー』。

ゆっくり目で好きなテンポだ。サビのあたりとかなんとなく『プレスファクトリー』っぽい。

歌詞にバンドメンバーが出ているのかな。とさかはクハラのモヒカンで、190の大柄男はアベなのかな。

他のメンバーはどうかは知らない。分からない。でも、アベとクハラなら面白い。そこに混ざって笑ってるチバもイメージ出来る。

サイダー(炭酸水)はロックっぽい。炭酸がはじける時の刺激と爽快感、のどごしの良さはロックバンドの音だ。

 

2曲目は『S.P.L』

激しめで好きな音楽。

『LOVE ROCKETS』の世界観と近い。愛で人は狂う。それはチバの持論なのか。

SPL=sweet pink love?

後半急にゆっくりになって、最後また颯爽と駆け抜ける。緩急が気持ちいい。

狂いまくる曲だ。

 

最後は『I saw the light』

2分くらいの曲。ロックバンドって感じの音楽だ。

歌詞をリフレインさせるチバらしさと、とことんそぎ落とされた短い曲。

最後の曲だと分かった上で聞いていたが、はじまりの曲みたいだ。十数曲入っているアルバムの、最初に流れる曲みたいだと思った。それか前半と後半でガラっとイメージが変わる間に挟まれるような。

とにかく、何かが始まりそうな予感がする。でも、これが最後の曲だ。ぽつりと取り残されるようだった。

激しい音楽とシンプルな歌詞。その中に何かを予感させながら、爽やかな印象を残してさっと駆け抜けていった。

 

歌詞カードも良かった。白黒の白の部分を青色に加工している。光と影の印象が突きつけられる。

CDで聞いた後に『I saw the light』のPVをYouTubeで見た。光と影はチバのテーマとしてあるんだろう。写真を撮るのが趣味と何かのインタビュー記事で言っていた。モノクロで取ることで光と影を表現することが多かったとか、言っていた気がする。

音は光で、静寂は暗闇だ。暗闇を照らすような光がパッと一瞬駆け抜ける。暗闇の中で何かを一瞬照らして、影が現われる。

音は一瞬の光で、音楽はその組み合わせで出来ている。光の雨が様々な角度から暗闇を駆け抜け、色んな影を映し出す。その連続の中で、光と影から暗闇の中の何かの正体が分かる。

そんな気がした。チバは光をつかんだ。

 

以上が感想。

色々書いてるけど、音楽のことはよく分からない。ギターとベースの違いもよく分かってない。

The Brithdayの曲も全部は聞いていない。ここ数年のは大体聞いたけど、前半の曲を時々聞くと、かなり曲調が違くって同じバンドとは思えない。TMGEとかROSSO、SNAKE ON THE BEACH、その辺りの曲はほとんど聞いてない。まだ、知らないチバユウスケが残されている。良いことだ。ゆっくりと聞いていこうと思う。

あと、CDには写真集が付いてた。ライブで演奏中の写真とか、舞台裏、休憩中の写真。結構ボリュームがあった。時々ぱーっとめくって眺めている。

それと、タワーレコードで買って、缶バッジが貰えた。こういうのって、残してても錆びるだけなんだよな。バッグにでもつけようかな。悩む。

 

終わり