montokokoroの日記

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リップクリーム

欲しい時に見当たらないもの。リップクリームと栞。

常にないもの。やる気と時間。

 

無くすか、途中で折れてしまうので、人生で使い切ったリップクリームって1本だけかもしれない。使い切った時は妙な感動があった。

最近無くすのを見越して予備のリップクリームを買ったけど、こういう時に限って無くさない。もうすぐ使い切りそう。鉛筆や消しゴムと同じで完全に使い切ることはないけど、正常に使えないくらいすり切れるまでに至りそう。使い切ったら予備のリップクリームを使えばいいだけなんだけど、無くすだろうと思ったものを無くさないとは。自分に良い意味で裏切られる。

そんなリップクリームだが不思議な時がある。唇に塗った後、使うほどだったのかと思う。

唇が乾燥してカサカサするのでリップクリームを買って使う。これは普通だ。買って2、3日使うのも普通だと思う。けど、それ以外の時に使うリップクリームって目的がなく使っているかも。ただ机の上にリップクリームがあって何となく使う。けど理由はあまりない。目に入ったので使っただけ。

冬は乾燥するので唇がカサカサになる前に予防として常に使うというのは立派な目的になると思う。その目的は分かるけど、私はそのために使ってない。なんとなく、目の前に自分のリップクリームがあったので使うだけで、ほとんど無意識に手に取り唇に当てている。その後、使うほどだったかなあとか思っている。結果、そのおかげでカサカサになる前に乾燥が予防されているのかもしれないけど、そのために使おうと思ったことはない。

「ハンマーを持っているとあらゆるものが釘に見える」という言葉はアメリカの心理学者アブラハム・マズローのものだが、「リップクリームがあると塗りたくなる」とも言えるかもしれない。

自由意志は結構脆弱で簡単に周囲の影響を受ける(在るか無いかは知らん)。道具が先に目的を訴えかけてくて、そのための行動を起こす。

人の意志とかを考える時に抽象的な人間、真っ白な空間にぽつんといる人を条件として思いうかべるけど現実的とは言えない。現実の個人は常に道具と環境、他人や思想などに囲まれながら生きている。

そんなことをリップクリームを使いながら思っている。

 

PS

タグに自由意志があったので面白いので付けてみた。